日経平均株価 4万2000円台に上昇

日経平均株価 4万2000円台に上昇 史上最高値に迫る 関税めぐる日米合意などうけ上昇続く

日米の関税合意できのう大きく値あがりした日経平均株価は、きょうも上昇しています。 去年つけた史上最高値に迫る勢いです。日米の関税合意できのう大きく値あがりした日経平均株価は、きょうも上昇しています。 去年つけた史上最高値に迫る勢いです。
(引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5888720cb9c30cc54466bb9f9f78006d113aaaa6)

自動車株は急上昇

23日の急上昇、そして4万円台どころか41,000円台を突破したのは驚きでしたが、本日は何と42,000円突破です(午後になって42,000円台は下回ったようですが)。

原因は日米間の関税交渉。関税25%から15%に引き下げられたことに加え、8月以降に25%関税が発動される可能性が低くなったことが要因だと思われます。とりわけ自動車業界にとっては強力な追い風となっているようで、とりわけ「一人負け状態」だったマツダの株価上昇は注目ですね。

選挙前に発表があったら?

とはいえ、15%であっても相変わらず高関税であることには変わりがありません。加えて今回の交渉の決め手となったとされる、日本からアメリカに対する5500億ドル(1ドル147円換算で80兆850億円)の投資、さらにこれは利益の9割を米国が受け取るというものなのですが…

果たしてこれは15%の関税と比較し、日本側にとってメリットのある内容なのでしょうか?もし最終的にメリットがあるのであれば、そもそも選挙前に交渉の成功を仄めかすような感じで、与党に有利な世論を展開させることも可能だったような気がします。

少なくとも株価は大幅に上昇しているわけですので。この勢いで選挙に突入した場合、もしかしたら今回の参議院選挙は違った結果になっていた可能性も十分にあり得るでしょう。

にもかかわらず、選挙で与党が惨敗し、政権の存続が危ぶまれる中での「急転直下の交渉成立」……。もしかしたら、日本にとって不利になるような展開が想定されているという可能性も想定されるのではないでしょうか?

80兆円の投資は日本に利益をもたらすか?

途上国に大型投資をし、国の成長に合わせて投資した国も利益を得る。投資する国にとっても、される国にとっても、ある意味「WIN-WINの関係」です。

しかし、アメリカはどうでしょうか?自動車産業や鉄鋼産業の多くは基本的に「衰退産業」です。加えて日本もバブル期のような経済大国ではない。

そのような状況でアメリカに投資することで、果たしてアメリカ経済は成長するでしょうか?そしてそれに投資した日本はアメリカの成長の恩恵を果たして受けられるのでしょうか?

何かこの展開、ソフトバンクが WeWork を買収した展開と似ているような気がします。ソフトバンク側にとっては「急成長な会社を上手く買収できた」と思ったものの、実際には「ババを引かされた」感じの買収になってしまった…

だとすれば、今回の投資もアメリカの成長、というよりは「延命措置」みたくなってしまうリスクが想定されます。そうなると、一時的に株価が上昇したことを手放しで喜んでばかりもいられないのかもしれません。